一般家庭で使用される屋根材。どうやって選ぶ?種類と特徴をご紹介します
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一般家庭で使用される屋根材。どうやって選ぶ?種類と特徴をご紹介します


瓦 エンドアリビング 栃木県佐野市



屋根材も、屋根の形と同様に、雨風などの自然環境や災害から家を守り、快適な室内環境にするというという役割があります。

屋根材にも種類があり、素材によって特徴や家の外観のイメージが変わります。
また、メンテナンスの方法や頻度も変わるので、選ばれる際にはしっかりと検討することがおすすめです。


一般的な家庭で使用される屋根材にはどのようなものがあるでしょうか。

屋根材を選ぶときに知っておきたい
・メリット・デメリット
・耐用年数
・メンテナンス
についてご紹介します。

屋根の勾配とは?屋根材との関係


屋根材を選ぶときに、形状や屋根材とともに「屋根勾配」についても検討します。

屋根勾配とは、屋根の傾斜の角度のことを表し、家の外観に関係するほかに、雨水や雪を効率よく排水させるために必要なものです。

勾配が急であるほど雨水の排水がよく、必要な最低勾配を守らないと、雨がうまく排水されずに雨漏りなどのトラブルが起きやすくなります。
そのため、使用する素材によって最低勾配が決まっています。

瓦屋根     4寸勾配以上          
ストレート屋根         3寸以上
金属屋根1寸勾配以上


ほかにも、お住まいの地域の降雨量や積雪量などの気象条件、屋根の形状などを考慮して勾配は決められます。


屋根材の種類


1.ガルバリウム鋼板

ガルバ 屋根 エンドアリビング 栃木県佐野市

鋼板にサビにくいアルミニウム・亜鉛・シリコンをめっきした金属屋根材です。スタイリッシュなイメージに仕上がり、近年最も人気があるといわれています。

以前、屋根材としても多く使われていた「トタン」も同じ金属屋根ですが、
サビに強く耐久性の高いガルバリウム鋼板が登場してからは、こちらが主流になりました。

ガルバリウム鋼板は、なんといっても軽いことが特徴です。
建物の上に重いものを乗せると、地震の際に揺れが大きくなります。
その結果、下の建物の柱などに負担がかかり、倒壊しやすくなる原因となってしまうのです。
ガルバリウム鋼板などの軽い屋根材を使用することにより、建物の重心が低くなり、耐震性を高くできます。


【メリット】
・軽いため耐震性に優れる
・耐食性、防錆性、耐久性・耐火性 が高い
・防水性が高く、寒冷地、豪雪地帯にも向いている

【デメリット】
・防音性や断熱性が低い
・薄いため、飛来物などの衝撃に弱く凹みやすい傾向

【耐用年数】
30年程度

【メンテナンス】
・10年ごとに定期点検やシーリングの打ち替えの実施
・15〜20年程度で塗装が必要


2.瓦

瓦 エンドアリビング 栃木県佐野市


瓦と呼ばれるものでも、素材や製法、形によって種類があり、仕上がりが異なります。
以前は多く使用されていたセメント瓦やコンクリート瓦は、現在ではほとんど生産されていません。
最近では、軽量防災瓦や、樹脂素材のプラスチック瓦など、さまざまな新しい種類が出てきています。


2-1. 粘土瓦

日本では古くから、家屋だけでなく、お寺や宮殿などにも多く使用されてきました。歴史のある屋根材で、高級感、重厚感のある仕上がりです。
粘土瓦は粘土を高温で焼いて作られるもので、いぶし瓦、釉薬瓦などの種類があります。

・いぶし瓦 … 釉薬を使わずに、瓦をいぶして色を出す製法。仕上がりは銀色。耐久性が高い。
・釉薬瓦 … (陶器瓦) 釉薬を塗りつやのある風合い。赤や青など色合いはさまざま。

・素焼瓦 … 釉薬を使わずに素焼きする。海外の住宅で使用されている洋瓦も素焼瓦です。

さらに、形にも種類があり

J型 (日本瓦)、F型(平版瓦)、S型(スペイン瓦)などがあります。

瓦は耐久性が非常に高く、メンテナンスもほとんど必要ありません。

【メリット】
・重厚感、高級感のある仕上がり
・材質の特徴や葺き方の構造により、防音性、断熱性に優れる
・耐久性、耐火性が高い

【デメリット】
・重量があるため、耐震性が低い
・他の屋根材に比べ、価格が高い
・飛来物により破損することがある


瓦屋根は他の屋根材に比べて、強風や地震により瓦の「ズレ」や「脱落」が起こりやすいというデメリットがありました。
最近では「防災瓦」という、瓦を一枚一枚しっかりロックする工法のものが多く出ているほか、
建築基準法では、令和4年1月1日から、瓦屋根の固定基準が強化されました。
台風などの強風による、瓦の脱落・飛散対策のために、建築物を新築する際に、原則としてすべての瓦をねじやくぎなどで緊結するというものです。

これにより、強風や地震による瓦のズレや落下しやすいというデメリットは改善されています。

【耐用年数】
50年~100年

【メンテナンス】
・10年ごとの定期点検の実施
・瓦を接着する漆喰の剥がれや劣化の補正
・20年〜30年程度で葺き替え工事の検討が必要


2-2.軽量瓦・ハイブリッド瓦


・ハイブリッド瓦
瓦のデザイン性はそのままにし、瓦のデメリットを改善させた、ハイブリッドタイプの新素材が発売されています。

・軽量瓦
瓦といっても素材は陶器ではなく、セメントに樹脂繊維を混ぜた素材のものや、強化プラスチックものなど、さまざまな種類があります。

軽量瓦に防災瓦のロック機能がついた「軽量防災瓦」も、災害への意識の高まりから、多く選ばれています。


【メリット】
・瓦の重さを改良しているため、耐震性や建物の耐久性が改善
・耐久性が高く、メンテナンスが楽
・地震や台風でズレにくい

【デメリット】
・軽量化していても、ストレートやガルバリウム鋼板に比べると重量がある
・飛来物により破損することがある

【耐用年数】30年程度


3.ストレート

ストレート屋根 エンドアリビング 栃木県佐野市

ストレート屋根には、天然ストレートと、化粧ストレートの2種類あり、
日本で多く普及している屋根材です。

3-1.天然ストレート

粘板岩という石材を薄い板状にした屋根材です。日本でも、昔から洋館や文化財などで使用され、クラシックで気品のある印象に仕上がります。
天然のものであるため、産地によって風合いや厚みなどに違いがあります。

【メリット】
・耐水性、耐久性が高い
・メンテナンスがほとんど不要

【デメリット】
・他の屋根材に比べ高価
・業者の取り扱いが少ない

【耐用年数】
20年以上

【メンテナンス】
・破損部分があると雨漏りの原因となるので、補修が必要
・必要に応じて表面の洗浄を実施

3-2.化粧ストレート

セメントに繊維素材を混ぜた、薄い板状の屋根材の化粧ストレート。
コロニアルやカラーベストとも呼ばれており、これらの名称で認知している方も多いのではないでしょうか。
デザインやカラーも豊富で、和風・洋風の家どちらにもマッチし、初期のコストも安いことから、一般の住宅で多く使用されています。

【メリット】
・安価で設置しやすい
・厚みが5~6㎜程度と薄く軽量で、耐震性が高い
・断熱性、耐火性に優れる
・カラーやデザインが豊富

【デメリット】
・素材自体に耐水性がないため、定期的な塗装が必要
・割れやすい

【耐用年数】
20年~25年

【メンテナンス】
・約10年ごとに塗装が必要
・25年~30年程度で屋根の葺き替えを検討


4.アスファルトシングル

アスファルトシングル エンドアリビング 栃木県佐野市

ガラス繊維にアスファルトを浸透させ、表面に細かい石粒を吹きつけて作られた屋根材です。日本ではあまり見られませんが、アメリカやカナダでは古くから人気の屋根材です。

【メリット】
・軽量なため耐震性が高い
・耐久性に優れている。サビたり割れたりしにくい
・防音性、防水性がよい


【デメリット】
・日陰部分にカビや苔が生えやすい
・日本での施工実績があまりないため、取り扱える業者が少ない
・表面の石が剥がれて落ちてきやすい

【耐用年数】
20年~30年

【メンテナンス】
・5年〜10年ごとに定期点検を行い、塗装、カビや苔の高圧洗浄を実施
・剥がれたり浮きがあるときは補修や塗装が必要


5.ステンレス鋼板


ステンレスは、鉄やクロム、ニッケルなどを含有した合金鋼を薄い板状にした屋根材。
キッチンなどで利用されることが多いように、サビにくい性質をもつため、沿岸地域ではよく検討されます。
ステンレス鋼板は耐久性が非常に高く、金属屋根の中で一番の耐用年数が長いです。

【メリット】
・サビにくいため、沿岸部の住宅にも可能
・非常に軽量なため耐震性が高い
・耐火性、耐久性が高い

【デメリット】
・防音性が低い
・屋根材、施工費用ともに初期費用が高価になりやすい

【耐用年数】
50年

【メンテナンス】
・20年ごとの定期点検や、必要に応じて塗装を実施
・破損箇所は補修が必要

まとめ

おもに一般家庭で使用される、屋根材の種類をご紹介いたしました。

それぞれに特徴やデザインの違い、メンテナンス方法も異なるので、屋根材を決めるポイントとして
・デザインやカラーで
・予算
・機能性
・メンテナンス
など、重視するポイントを決めて選ぶのがよいでしょう。

また、屋根材によって変わる最低勾配や、屋根の形とのバランスを考慮することも大切です。
専門的な知識も必要になりますので、ご不明な点は、ハウスメーカーや工務店に相談しながら決められることがおすすめです。
ぜひ、相談と検討を重ねて、ご自身に合った素敵な家づくりを実現ください!



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